こんにちは。自転車キャンプ歴4年のサイトウです。
皆さんは自転車キャンプのパッキングの際、バッグの容量が足りずに困ったことはありませんか?
- なるべくULでミニマルな装備でいきたいけど、容量が足りない…。
- 結局パニアとサドルバッグとハンドルバーバッグもつけないといけない…。
私も最初はバッグを購入するにもそれなりの費用がかかり、なかなか自転車キャンプがはじめられませんでした。
手持ちの登山用バックパックが使えれば容量不足は解決しますが、バイクパッキングでは通例NGと言われています。
でもバックパックがもし使えるのならメリットも大きいはず…。
そこでこの記事では本当にバッグパックは自転車キャンプで使えないのか実際に検証したいと思います。
- バックパックで自転車キャンプができるか気になる
- なるべく費用を抑えて自転車キャンプを始めたい
- バックパックのメリット・デメリットが知りたい
バックパック以外の自転車キャンプで使えるバッグはこちらで紹介しています。是非チェックしてみてください。
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この記事の結論
この記事で検証する自転車キャンプでバックパックは「なし」なのかについての結論は以下になります。
より詳しい理由や検証内容は後続で説明しているので、気になる方は読んでみてください。
結論
- 自転車キャンプにバックパックは条件付きであり
条件
- 常時背負うのではなく、一時的な容量拡張としてスポット利用が推奨
- どうしても常に背負う場合は、重量2kg前後にする
理由
- 大容量が確保しやすく、パッキングや設営・撤収のメリットが大きい
- 重量が大きいほど腰への負担が大きくかなりのデメリットになる
- 汗冷えによる体温低下には注意が必要
バックパックのデメリット
まず自転車キャンプでバックパックが通例NGとされている理由を紹介します。
①体への負担が大きい
バックパックを背負っていると、ライド中に体への負荷がかかります。
特に乗車中に前傾姿勢をとるので、肩や腰にザックの重量分がのしかかります。
バックパックを使用するとしても、高重量のパッキングは得策ではありません。
②自転車の操作に影響がでる
肩に重量が乗るのでハンドル操作がしづらくなります。
特にヒルクライムでは重心が後ろに傾くので、バックパックに重量があると登りがしんどくなります。
③汗抜けが悪い
バックパックで背中がおおわれるため、汗抜けが悪くなります。
ライド中にアップダウンを繰り返すと、登りでは体温が上がり、下りでは気化熱で体温が奪われます。
汗抜けが悪いと背中がぬれたままになるので、下りや停車中の体温調節が難しいです。
バックパックのメリット
デメリットはあるものの、バックパックの使用によるメリットも大きいです。
①積載容量が増える
手軽に大きな容量を稼ぐことができます。
バックパック(もしくはリュック)は持っている人が多いですし、手持ちのものを利用することができます。
バイクバッグがなくても、20L前後を拡張できるのは大きいメリットです。
②自転車キャンプを始めやすい
導入コストが抑えられるので、自転車キャンプが始めやすくなります。
バイクバッグで20L程度の容量を稼ごうとすると、3万円前後はかかってしまいます。
手持ちのバックパックが使えればタダで済むので、バイクパッキングの環境が整いやすいです。
③パッキングの時間が短縮される
大容量のバッグは収納がしやすく、パッキング時間が短縮されます。
バイクパッキングでは複数のバッグにギアを積載します。
どこに何を入れるか計算しながらになるので、そうしても時間がかかりがちになります。
バックパックは大容量なので細かいことを気にせず、パッキングが可能になります。
検証する内容
ここまでバックパックのメリット・デメリットを解説しました。
たしかにデメリットはあるものの、それを上回るメリットがあれば実用的なはず…。
ここからは実際に自転車キャンプを行い、バックパックは「あり」なのか「なし」なのか検証していきます。
検証内容
メリット・デメリットの内容を踏まえ、以下の5つの観点を検証していきます。
①パッキングのしやすさ
- トータルの容量確保は容易か
- パッキングはしやすくなるか
②設営・撤収の時間
- パッキングのスピードが上がり、時間が短縮されるか
③体への負担の大きさ
- 肩や腰にかかる負担はどの程度大きいのか
- 重量はどのぐらいであれば耐えられるか
④自転車の操作性
- バックパックを背負うことによってハンドル操作がしづらくなるか
- 登りはしんどくなるか
⑤汗抜けの度合い
- 汗抜けの悪さによる不快感はどの程度か
- 気化熱による冷えはあるか
検証の条件
実際に検証する自転車キャンプの条件は以下になります。
今回のルートでは電車も利用するため、輪行のしやすさも検証していきます。
エリア | 埼玉県飯能エリア |
---|---|
始点 | 新宿駅 |
終点 | 大鳩園キャンプ場 |
移動方法 |
|
走行距離 | 約30km |
所要時間 | 約1.5時間 |
獲得標高 | 約300m |
検証と結果
検証の経過
ここでは実際の検証過程を
- バイクパッキングの時
- 輪行の時
- ライドの時
- キャンプの時
の3つの場面に分けてレポートします!
バイクパッキング
今回はバイクバックは使わずに
- 3F UL Gearのバックパック(40L、4.2kg) ⇒ 食、住、自転車ギア
- Sea to summitのスタッフサック(20L、1.8kg) ⇒ 衣、寝ギア
でパッキングしています。
それぞれのバック容量が大きいのでかなり雑にパッキングできました。
普段のバイクパッキングだと収納に困るクローズドセルマットも背面に収納できて便利です。
輪行
輪行もスタッフサックはそのままバックパックに入ってしまうのでノンストレスです。
また、いつも輪行バッグのショルダーストラップが肩に食い込んで痛かったのですが、
ザックがクッションの役割をしてくれて、痛みが全くありませんでした。
ライド
自転車の積載量が普段より少ないので、自転車がかなり進む印象です。
また、ほとんどアスファルトの舗装路を走行していたこともありますが、
いつもよりハンドル操作やヒルクライムがしんどいということはありませんでした。
一方で体への負担は大きかったです。
私の場合は腰にかなり負荷がかかってしまい、キャンプ場や帰宅後は腰が痛くてしゃがめない状態でした。
もともと腰痛持ちではありますが、ライド中に正しい姿勢は取りづらいと思います。
また、背中の汗抜けは非常に悪かったです。
そのときの気温は20度前後でしたが、キャンプ場についた後もなかなか乾かずに寒くて震えていました。
キャンプ
バッグが2つで済み、それぞれの用途も明確なので、
キャンプ場でどのバッグにギアを入れたか迷うことがありませんでした。
特にパッキングがとても楽なので、簡単に撤収ができます。
この日は初めてハンモック泊をしたため若干戸惑いつつも、約15分程度でバイクパッキングまで完了しました。
検証の結果
以下に検証の結果をまとめています。
実際に使用してみて、改めてバックパックにはメリットもデメリットもあると思いました。
①パッキングのしやすさ
トータルの容量確保は容易か
容量は確保しやすく、初心者でも導入しやすいです。
今回2つのバッグで合計60Lと簡単に十分以上の容量を確保することができました。
パッキングはしやすくなるか
パッキングのしやすさは大きなメリットとなります。
バッグが大容量なので雑にパッキングができますし、
用途もしっかり分けることができるので、キャンプ場で計算しながら収納する必要がありません。
②設営・撤収の時間
icon name=”check” prefix=”fas”] パッキングのスピードが上がり、時間が短縮されるか
心理的にストレスフリーかつ設営撤収のスピードも早くなります。
慣れないハンモック泊でも15分程度でバイクパッキングまで完了できています。
また、輪行も10分程度で完了し、スタッフサックをバックパックに入れてしまえば両手がフリーにできます。
③体への負担の大きさ
肩や腰にかかる負担の度合い
今回はかなり腰に負担がありました。
キャンプ場ではうまくしゃがめずに設営に苦労したので、この点については大きなデメリットです。
重量はどのぐらいだと耐えられるか
バックパックの重量が4.2kgで検証しましたが、2kg前後ぐらいに重量を落とせば十分実用性はあると思います。
ただし走行距離にもよるので、60km以上となるとさらに軽量化が必要になりそうです。
④自転車の操作性
バックパックを背負うことによってハンドル操作がしづらくなるか
アスファルトの舗装路においてはハンドル操作に影響はありませんでした。
グラベルやダートではおそらく影響はありますが、日本では9割以上舗装路になるので問題なさそうです。
登りはしんどくなるか
いつもより登りが疲れるということはありませんでした。
今回はそこまで急坂はなかったので、峠越えになると多少の影響はありそうです。
⑤汗抜けの度合い
汗抜けの悪さによる不快感はどの程度か
想像通り汗抜けはかなり悪いです。
2~3km走った時点ですでに背中がウエットな状態なので、人によっては不快に感じます。
気化熱による冷えはあるか
キャンプ場では20度前後でも震えるほど寒く感じたので、気温が10度を下回る時期は要注意です。
結論 ⇒ バックパックは「条件付きであり」
結論
それでは最後にバックパックは「あり」か「なし」か、筆者の結論になります。
結論
- 自転車キャンプにバックパックは条件付きであり
条件
- 常時背負うのではなく、一時的な容量拡張としてスポット利用が推奨
- どうしても常に背負う場合は、重量2kg前後にする
理由
- 大容量が確保しやすく、パッキングや設営・撤収のメリットが大きい
- 重量が大きいほど腰への負担が大きくかなりのデメリットになる
- 汗冷えによる体温低下には注意が必要
おすすめのバッグパック
最後に今回検証してみてこんなバックパックなら使いやすそうだなと思うものをまとめました。
もしバックパックでの運用を考えている方は是非検討してみてください。
スポット利用枠
スポットでのストレージ拡張として利用できるパッカブル型のおすすめザックです。
行動中に購入した食料や着替えた後の衣類などを収納する目的で使用します。
Sea to summit:ウルトラシルデイパック
容量20Lながら、わずか72gと超軽量です。
実際に使っていますが、バイクバッグに括り付けておいて、いざというときにぱっと使えて便利です。
軽いのでとりあえず持っていくという運用ができます。
EXPED:スプラッシュ15
完全防水なので濡らしたくない衣類などの収納におすすめです。
またロールトップ式になっており、キャンプ場で出たゴミなどもにおいを気にせず街で運べます。
常時使用枠
常時利用を想定した際のおすすめザックです。
この場合、30~40L前後の容量がパッキングや輪行、設営・撤収でのメリットが大きいです。
Trail Bum:バマー
30Lのバックパックで本体重量は320gと軽量。
必要最小限のシンプルなディティールとなっており、バイクパッキングにはちょうどよいです。
背面のメッシュポケットが大きく、結露したテントやタープを雑に入れてしまえます。
LITEWAY:グラムレスパックウルトラ
容量35Lで本体重量390gと軽量。
ULTRA200というDCF素材が防水性や摩耗性に優れていて、寝具の収納にもってこいです。
ハーネスにポケットがついており、行動食やスマホなどを身に着けておけるのも便利です。