いきなりですが、みなさんは自転車キャンプのバッグ選びどうしていますか?
ハンドルバーバッグやパニアバッグ、フレームバッグなどいろいろな種類がありますよね。
特に初心者のうちはたくさんあるけれど結局どれがいいの?と困ってしまうことがあると思います。
そこでバイクパッキング歴3年計100泊以上の自転車キャンプをしているサイトウがバイクバッグの種類と特徴を解説していきます。
- バイクバッグにはどんな種類があるの?
- それぞれのバッグの特徴は?
- 実際どのバッグがいいの?
このページを読むことでバッグの種類や特徴がわかり、自分に合ったバッグが選べるようになります。
なるべくわかりやすく解説するので参考にしてみてください。
個別のバッグ選びをする前にバッグ装備全体を検討することをおすすめしています。
バッグ装備については以下の記事で詳しく説明しているので読んでみてください。
こんにちは!歴3年計100泊以上自転車キャンプしているサイトウです。バイクパッキングビギナー向けに情報を発信しています。突然ですが初心者のうちは「自転車キャンプをしてみたいけれど、どんな装備をすればよいかわからない」と悩んでいる[…]
バッグ選びで確認すべきポイント
バッグを探す際にどんなところを見ていけばよいのか気になりますよね?
特にバイクバッグを初めて購入する方にとっては、使ったことがないものを選ぶので、ハードルがかなり高いと思います。
ここでは私が今までのバイクパッキングを経験してきた中で、
確認しておいたほうが良いポイントをスペックと利便性に分けて解説していきます。
バックのスペックで確認すべき3つのポイント
バッグのスペックで必ず確認すべきはこの3点です。
- 取り付ける位置
- 容量
- 形状
取り付ける位置
製品名になっていることも多いですが、バッグを取り付ける位置は必ず確認しましょう。
取り付ける位置が異なると、ライド中のアクセスのしやすさや走行の安定性に影響が出ます。
具体的には以下のような取り付け位置の違いがあるので、チェックするようにしてください。
- ハンドルバー
- ステム
- トップチューブ上
- トップチューブ下
- フロントフォーク
- サドル
- キャリア
バイクの種類によっては取り付けられないバッグもあります。
例えば、キャリアの取り付けができないロードバイクでは、パニアバッグの使用はできません。
位置や取付方法は必ず確認するようにしましょう。
容量
バッグの容量は自分のバイクやスタイルに応じた大きさを選ぶことが重要です。
大きいにに越したことはありませんが、
バッグはバイクの空いているスペースに取り付けるためバッグの大きさに制限が出てきます。
大きすぎると走行時に邪魔になったり、タイヤに干渉したりすることがあります。
例えば、ハンドルバーバッグは大容量ですが、大きすぎるとフロントタイヤに擦れます。
可能であれば、一度試しに取り付けてからの購入をおすすめします。
形状
バッグの形状によって、積載に向いているギアが変わります。
バッグはバイクの取り付け位置に合わせて形取られているため、それぞれに形状の違いがあります。
例えば、フレームバッグはフレーム内に収めるため細長い形状をしており、
長物や高重量のギアを収納するのに向いています。
形状と積載する荷物までイメージしてバッグを選びましょう。
バッグの利便性で確認すべき4つのポイント
バッグ選びの利便性で確認すべきポイントは以下の4点です。
- ライド中のアクセス
- 出し入れのしやすさ
- 走行の安定性
- 積載に適したギア
ライド中のアクセス
ライド中に使用するギアは自転車に乗ったまま取り出して使用できた方が便利です。
例えばスマホや充電器、カメラなどは走行中頻繁に使用するものになるので、
すぐ手の届く位置にないとストレスが溜まります。
サドルに座ったままバッグにアクセスできるか確認しましょう。
出し入れのしやすさ
出し入れのしやすさは、キャンプ場での設営・撤収のスピードに直結します。
基本的にはキャンプ場に着いたら、ほぼ全ての荷物をバッグから取り出すことになります。
また、パッキングが終わった後に忘れ物があった際、
出し入れがしづらいとタイムロスが大きくなります。
最悪、全部取り出してパッキングをやり直しすることも…
なるべく出し入れのしやすいフラップ式、ジッパー式のバッグを選びましょう。
走行の安定性
バイクパッキングではどこに重心があるかによって走行の安定性に影響が出ます。
そのため、バッグによっては重量バランスを意識しなければいけない種類があります
例えば、パニアバッグなど2つセットのバッグでは左右の重量バランスに気を付ける必要があります。
また、サドルバッグは高重心のため重いものを詰めすぎると重心が安定しません。
以下3つのバランスを意識するとよいでしょう。
- 左右
- 前後
- 高低
積載に適したギア
前述のとおりバッグには形状や容量、取り付ける位置の違いがあります。
そのため、バッグごとに積載に適しているギア、適していないギアがあります。
私のこれまでの経験からバッグごとにどんなギアの積載に適しているのか解説していくので、
参考にしていただければと思います。
バイクバッグ比較表
バッグのスペックと利便性で確認すべきポイントを解説してきました。
ここからは「じゃあどのバッグが自分に合っているの?」という疑問に答えていきます。
特徴がわかるようにバイクバッグ8つの比較表を作成しました。
気人あるバッグがあれば、次の章の詳細解説を読んでみてください!
スペック | 利便性 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
位置 | 容量 | 形状 | ライド中のアクセス | 出し入れのしやすさ | 走行の安定性 | おすすめの積載ギア | |
ハンドルバーバッグ (スクエア型) | ハンドル | 中~大 | スクエア | ○ | ◎ | △ | 収納サイズが大きいギア ライド中に使うギア |
ハンドルバーバッグ (ロール型) | ハンドル | 中~大 | ロール | × | × | △ | 圧縮して収納できるギア |
パニアバッグ | タイヤ横 (フロント or リア) | 大 | スクエア | × | ◎ | ○ | 収納サイズが大きいギア キャンプ場で使うギア |
フレームバッグ | トップチューブ下部 | 小~中 | 細長 | ◎ | ○ | ◎ | 長物ギア ライド中に使うギア |
シートバッグ | サドル後部 | 中~大 | スクエア ロール | × | × | △ | 収納サイズが大きいギア キャンプ場で使うギア |
サドルバッグ | サドル後部 | 中~大 | スクエア | △ | ◎ | ○ | 収納サイズが大きいギア キャンプ場で使うギア |
ステムバッグ | ステム | 小 | 筒 | ◎ | ◎ | ◎ | 小型ギア ライド中に使うギア |
トップチューブバッグ | トップチューブ上部 | 小 | 細長 | ◎ | ◎ | ◎ | 小型ギア ライド中に使うギア |
バイクバッグ8種を詳しく解説
バイクバッグ8種の特徴と良い点、悪い点を詳しく解説していきます。
ハンドルバーバッグ(スクエア型)
- 位置 … ハンドル
- 容量 … 中~大
- 形状 … スクエア
- ライド中のアクセス … ⚪︎
- 出し入れのしやすさ … ◎
- 走行の安定性 … △
- おすすめの積載ギア … 収納サイズが大きいギア/ライド中に使うギア
- 10L前後の中~大容量、形状もスクエアで扱いやすいためどんなギアでも収納可能
- 運転しながらのアクセスは難しいが、停車すればライド中に使うものも入れられる
- 大型になるほどタイヤとの干渉の可能性がある。バッグサポーターが必要な場合もあり
- ハンドリングに直接影響があるため、あまりにも高重量のものは避ける必要あり
こんにちは。自転車キャンプ歴4年のサイトウです。 自転車キャンプやバイクパッキングで使うフロントバッグって悩みますよね。 キャンプ目的にはどんなものがよいのか。 自分の自転車にはちゃんと取り付けられ[…]
ハンドルバーバッグ(ロール型)
出典:Bluelug
- 位置 … ハンドル
- 容量 … 中~大
- 形状 … ロール
- ライド中のアクセス … ×
- 出し入れのしやすさ …×
- 走行の安定性 … △
- おすすめの積載ギア … 圧縮して収納できるギア
- 10L前後の中~大容量、ロール型で収納物を圧縮できる
- スクエア型と違いタイヤに干渉することは少ない
- 開閉がロール式のため、出し入れが面倒
- サドルに座ったままギアを取り出すことができない
- ドロップハンドルの場合、横幅に制限がある
こんにちは。自転車キャンプ歴4年のサイトウです。 自転車キャンプやバイクパッキングで使うフロントバッグって悩みますよね。 キャンプ目的にはどんなものがよいのか。 自分の自転車にはちゃんと取り付けられ[…]
パニアバッグ
- 位置 … タイヤ横(フロント or リア)
- 容量 … 大
- 形状 … スクエア
- ライド中のアクセス … ×
- 出し入れのしやすさ … ◎
- 走行の安定性 … ⚪︎
- おすすめの積載ギア … 収納サイズが大きいギア/キャンプ場で使うギア
- 左右合計で20L程度確保でき、とにかく大容量でなんでも入る
- 低重心のため重いものを積載しても安定する
- フロント or リアキャリアが必須
- 左右の重量バランスに気を付けないと、ハンドリングに影響が出る
- サドルに座ったままギアを取り出すことができない
こんにちは。自転車キャンプ歴4年のサイトウです。 自転車キャンプやバイクパッキングで使うパニアバッグって悩みますよね。 そもそもどんなものがよいのかわからない。 自分の自転車にはちゃんと取り付け[…]
フレームバッグ
- 位置 … トップチューブ下部
- 容量 … 小~中
- 形状 … 細長
- ライド中のアクセス … ◎
- 出し入れのしやすさ … ⚪︎
- 走行の安定性 … ◎
- おすすめの積載ギア … 長物ギア/ライド中に使うギア
- 運転しながらでも片手で開閉でき、アクセスしやすい
- バイクの中心に取り付けるため、重いものを積んでも走行時に影響が出ない
- 形状が特殊なため、自分バイクのフレームに合う製品を選びづらい
- 容量も大きくなく、細長いため、収納するものが制限される
シートバッグ
- 位置 … サドル後部
- 容量 … 中~大
- 形状 … スクエア・ロール
- ライド中のアクセス … ×
- 出し入れのしやすさ … ×
- 走行の安定性 … △
- おすすめの積載ギア … 収納サイズが大きいギア/キャンプ場で使うギア
- 大容量でスクエア型のため収納サイズが大きいものを積載可能
- ロール型のものもあり、パッキング時に隙間ができずらい
- サドル後部にあるため、ライド中にアクセスできない
- 開閉がロール式のため、出し入れが面倒
- 後ろ重心のため、高重量になると登りがしんどい
- バッグの短辺をサドルで支えるため安定性が少なく、高重量のパッキングができない
こんにちは。自転車キャンプ歴4年のサイトウです。 自転車キャンプやバイクパッキングで使うサドルバッグって悩みますよね。 キャンプ目的にはどんなものがよいのか。 自分の自転車にはちゃんと取り付けら[…]
サドルバッグ
出典:Bluelug
- 位置 … サドル後部
- 容量 … 中~大
- 形状 … スクエア
- ライド中のアクセス …△
- 出し入れのしやすさ … ◎
- 走行の安定性 … ⚪︎
- おすすめの積載ギア … 収納サイズが大きいギア/キャンプ場で使うギア
- 大容量でスクエア型のため収納サイズが大きいものを積載可能
- 開閉はフラップ式のものが多く、出し入れしやすい
- 大型になるほどタイヤとの干渉の可能性がある。バッグサポーターが必要な場合もあり
- サドル後部にあるため、ライド中にアクセスできない
- 後ろ重心のため、高重量になると登りがしんどい
こんにちは。自転車キャンプ歴4年のサイトウです。 自転車キャンプやバイクパッキングで使うサドルバッグって悩みますよね。 キャンプ目的にはどんなものがよいのか。 自分の自転車にはちゃんと取り付けら[…]
ステムバッグ
- 位置 … ステム
- 容量 … 小
- 形状 … 筒
- ライド中のアクセス … ◎
- 出し入れのしやすさ … ◎
- 走行の安定性 … ◎
- おすすめの積載ギア … 小型ギア/ライド中に使うギア
- ライド中に使う小型ギアを入れやすい
- 片手でワンタッチ開閉ができ、出し入れしやすい
- とにかく小型のため、運転に影響しない
- ~1L程度の容量のため、キャンプギア収納の用途では使えない
- 雨天時に水がたまりやすい
トップチューブバッグ
出典:Bluelug
- 位置 … トップチューブ上部
- 容量 … 小
- 形状 … 細長
- ライド中のアクセス … ◎
- 出し入れのしやすさ … ◎
- 走行の安定性 … ◎
- おすすめの積載ギア …小型ギア/ライド中に使うギア
- ライド中に使う小型ギアを入れやすい
- 片手でワンタッチ開閉ができ、出し入れしやすい
- とにかく小型のため、運転に影響しない
- ~1L程度の容量のため、キャンプギア収納の用途では使えない
- 脚にあたりやすく、邪魔になることがある
[番外編]バックパックは一時的に使う
自転車キャンプに行く際、バックパックを使うという方法もあります。
いきなりすべてのバッグをそろえることも難しいビギナーにとっては取り入れたい選択肢です。
しかし、バックパックをメインのバッグとして常に背負い続けることは推奨しません。
その理由を以下で解説していきます。
バックパックは体への負担が大きい
バックパックに重い荷物を積んで走行すると肩や腰への負担が大きいです。
自転車の場合、バックパックを背負ったまま、前傾姿勢で自転車を漕ぎ続けなければいけません。
なるべく体への負担を減らした方がストレスなく旅ができます。
また、背中の汗をかきやすく体温の低下を招きます。
キャンプ場は山間部にあることが多く、厳しい上りの後に長い下りなんてこともよくあります。
その際に、上りでかいた汗で体が冷え、体が危険な状態に陥るリスクがあります。
登山用のような大きいバッグに多くの荷物を詰め込んで走行することは避けた方がよいです。
一時的な利用にはメリットも
前述のようなデメリットがありますが、大きい容量を確保しやすいというメリットもあります。
短時間や軽い荷物であれば体への負担は少ないので、バックパックの採用を検討してもよいです。
キャンプ場に行く前に調達した食量を運びたい場合、
シュラフなどの収納サイズが大きく軽いギアを積載する場合では、
目的や用途を明確にすれば利用する価値は大いにあります。
いずれにしても、重い荷物を長時間運搬する場合には自転車に荷物をもってもらいましょう。
自分のスタイルに合ったバッグ選びを
いかがだったでしょうか。
ここまでバイクバッグの特徴を解説してきましたが、みなさんに合うバッグは見つかりましたか?
なかなか決められない方はバッグ選びの前に、バイクパッキングのスタイルから検討してみると良いかもしれません。
バイクパッキング旅のイメージを膨らませながら、バッグ選びを進めていきましょう。